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2010.07.08 (Thu)

顔面セーフ!下唇アウト!右うなじアウト!左うなじセーフ!



お兄ちゃんが死んでから、12年も経つ。



あれからこの街もだいぶ変わってしまった。


駅前のビルはリニューアルしておしゃれな店がいっぱい出来たけど、屋上には行けなくなった。


公園に行くまでに通る商店街も、今は靴屋と紳士服のコマダくらいしかやってない。


お母さんに内緒でお兄ちゃんとアイスキャンディを買った駄菓子屋もとっくに潰れた。


私たち兄妹の思い出が詰まった街は、どんどんお兄ちゃんの知らない街になっていった。


お兄ちゃんが好きだった、あの街の姿は、もうない。




『おれ、いつか大人になってもこの街に住みたいな~。やっぱりさ、好きなんだよな。ここ。』




公園に着いた。


相変わらず誰もいない。


ブランコ。鉄棒。シーソー。砂場。水飲み場。木。虫。兄。


お粗末な公園ではあるけれど、お兄ちゃんがいただけでここは夢の国になった。




『雪にシロップかけて食べるみたいなのよくあんじゃん?そんな感じで砂に苺シロップかけてみたんだけどうわっまずっ!!くそまずっ!!砂死ね!!砂消えろ!!』




子供達の声が聞こえる。


私達が昔通っていた小学校がこの近くにあるのだ。


おそらく、放課後に残って校庭でドッヂボールでもしているのだろう。


懐かしい。




『おれすげえこと考えた!ボール全体にキスしてそれを女子の唇にぶつけたら強制間接キスじゃん!!やべえおれマジ神なんですけど!!・・・あれ?ってことは股間狙ったらもはやあれじゃね!?うはっ!!』




蛍の光が流れてきた。


この17時を知らせる時報だけが、昔から変わらずこの街に根付いている。


私達はこの曲が流れてくるまで、毎日冒険に冒険を重ねた。


・・・帰ろう。




『あれ?この曲なんだっけ?誰の歌?ヒカルゲンジ?てか平井堅って茹でたら固くなりそうだよね』




「ただいま」


「・・・あら?来るなら連絡してくれれば良かったのに」


「うん。ごめんね」


「・・・ほら、お兄ちゃんに挨拶してきなさい」


「うん・・・」



写真の中では、小学五年生で時が止まったお兄ちゃんが微笑んでいる。


ああ、お兄ちゃんとの思い出が溢れてくる・・・。




『スイカってほぼ水じゃん?だから普通の水もほぼスイカってことだよな?じゃあ食塩水ってほぼスイカに塩かけたやつじゃね?てかスイカって叩くと割れるよね』




『対戦したい相手?人妻かなぁ』




『決めたっ!!おれ海賊になるよ!もしくは公認会計士!』




『カビゴンってどうやったらどくの?テコ?』




『ねぇねぇ。赤ちゃんってどうやったら出来るの?騎乗位?』








「あの・・・さっきから貴方誰ですか?」




『あ、ただのストーカーです』


「おまわりさーん!!」
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